2022-01-01から1年間の記事一覧

『パラディーソ』ホセ・レサマ=リマ

パラディーソ 作者:ホセ・レサマ=リマ 国書刊行会 Amazon 鈍器本あるある:読むためにカバーを外すので、その本のイメージカラーが未読者とは正反対 1966年発表全14章邦訳:2段組・608ページ(本文575ページ)旦敬介 訳, 国書刊行会 2022年10月27日(木)夜A…

『考えたことなかった』魚住直子

家に泊まりに来た母親が読んでいたのに興味を持って読んだ。 考えたことなかった 作者:魚住直子 偕成社 Amazon 主に家事労働におけるジェンダーバイアスを扱った、啓蒙的な児童文学。 前作『いいたいことがあります!』(2018)の主人公:陽菜子(小6)の兄…

『ぼくは愛を証明しようと思う。』藤沢数希

わたしが読んだ本(文芸作品)について、わたしが抱いた感想を乱雑に書き留めてきた本ブログですが、本と読書に対する、より幅広い向き合い方を模索するために、「読んでいない本の感想を書く」とか「存在しない本の皆が口を揃えて言っているであろう感想を書…

『ドン・キホーテ 前篇』(2)セルバンテス

これの続き 第2巻を読んだ。 ドン・キホーテ 前篇2 (岩波文庫) 作者:セルバンテス 岩波書店 Amazon 1巻でまだ第3部終わってなかった!普通に続いてた 第22章。遂に国家権力に歯向かってて草王様にかしずくのが騎士だとか言ってるのに・・・ガレー船へ引きた…

『黄金の少年、エメラルドの少女』(4.)イーユン・リー

黄金の少年、エメラルドの少女 (河出文庫) 作者:イーユン・リー 河出書房新社 Amazon ほぼ1年ぶりに、読み残していた短篇5つに手を付けて1冊読み切った。 ・女店主 やはり壮齢の女性の人生を物語ることにかけてイーユン・リーの右に出る現代作家はいないと思…

『縛られた男』(3.)イルゼ・アイヒンガー

縛られた男 作者:イルゼ アイヒンガー 同学社 Amazon 続きです。後半の6編を一気に読みました。 ・鏡物語 さあ行きなさい!今がそのときよ!皆呼ばれて行ってしまった。行きなさい、あの人たちが戻ってくる前に、あの人たちのささやき声がまた大きくなる前に…

『マクベス』W. シェイクスピア

シェイクスピア全集 (3) マクベス (ちくま文庫) 作者:W. シェイクスピア 筑摩書房 Amazon 『ドン・キホーテ 前篇』(1605)の発表年とほとんど同時期にシェイクスピア四大悲劇が書かれていたと知ってモチベが上がったので、ちょうどこないだ買っていた『マク…

『同時代ゲーム』(1)大江健三郎

大江健三郎全小説 第8巻 (大江健三郎 全小説) 作者:大江 健三郎 講談社 Amazon 自分が激推ししている無料同人ノベルゲーム『みすずの国』をやってくれた友人に、「これが好きなら『同時代ゲーム』を読んだほうがいい」と言われたのですぐに図書館へ向かった…

『ドン・キホーテ 前篇』(1)セルバンテス

ドン・キホーテ 前篇一 (岩波文庫) 作者:セルバンテス,牛島 信明 岩波書店 Amazon 岩波文庫の『ドン・キホーテ 前篇』第1巻を読んだ。序文と第1部〜第3部が収録されている。 京都文フリへ行く阪急電車のなかで読み始めた。まだ序文の途中だが、訳注によると…

『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』(1)ジュノ・ディアス

オスカー・ワオの短く凄まじい人生 (新潮クレスト・ブックス) 作者:ジュノ ディアス 新潮社 Amazon 4年くらい前に買って積んでいたのを、ふと読み始めた。 第2章まで読んだ。 ・第1章 1章おわり。約70/400ページ 文章はかなりポップで読みやすい。アメリカ的…

「スペシャリストの帽子」「ザ・ホルトラク」ケリー・リンク

スペシャリストの帽子 (ハヤカワ文庫FT) 作者:ケリー リンク 早川書房 Amazon 『マジック・フォー・ビギナーズ』の表題作しかまだ読んでいないが、中古で注文した第一短編集『スペシャリストの帽子』が届いたので、こちらの表題作も読んでしまった。 スペシ…