2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『世界泥棒』(1)桜井晴也

31ページまで(239ページ中) web上の個人ブログで読める『愛について僕たちが知らないすべてのこと』と今のところほぼ同じ感じ。文体とか雰囲気とか なんだろう、ジュブナイル100%というか、「エモい」の権化というか、現代日本の若者(学生)の世界感覚と…

「症候群」大滝瓶太

『徳島文學 第三号』収録 大滝さんの書いた小説(短編しか読んだことがない)で、数理要素があからさまに出てこない、いわゆるふつうの"純文学"を読んだのはこれが初めてだと思う。読み味としては、noteやはてなブログで書いているエッセイ等の記事に近い。 …

「花ざかりの方程式」大滝瓶太

『SFマガジン2020年8月号』掲載これは……すごいな。かなり好き。 めちゃくちゃパワーズっぽい。というか、『ガラテイア2.2』しか読んだことがない(しかもまだ途中)ので、要するにガラテイア2.2っぽい。 ひとつの発想とか思考実験で勝負しているのではなく、…

『襲撃』レイナルド・アレナス

面白かった! <本文以外> まず表紙の帯から面白い。 「おそらくは20世紀に書かれた最も壮絶な本だ。」→ま〜た大げさな推薦文だなぁ 「──レイナルド・アレナス」→って著者本人の自画自賛かーいwwww 帯文でここまで笑わせてくれるアレナスほんとちゅき♡ でも…

『幽霊たち』ポール・オースター

130ページの中編だが一週間以上かかって読み終えた。 少なくとも今の自分にとっては面白くない。そこそこだった『ガラスの街』よりも更に面白くない。 こうした、いかにもなポストモダン小説、ミステリの構造をあざ笑うかのような作品はむしろ好きなはずだの…