2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『悪い娘の悪戯』(4)マリオ・バルガス=リョサ

テンポが良い。つまり場面や時制を省略する技術が高いことが、この面白さ、エンタメ性、ページターナー具合の主たる要因ではないか。1シーンでも10ページ以上も長々続けることはおそらくほとんど無く、どんなに重要なシーンも下手したら1ページ未満で片付け…

『悪い娘の悪戯』(3)マリオ・バルガス=リョサ

p.220 4章おわり。 フクダ怖すぎワロタ。自分の女が旧友とまぐわっているのを肴に自慰をする…そういうとこやぞ日本人!(主語がデカイ) そして友人退場ノルマも達成。哀しいなぁ……RPGのように、「僕」のもとに思い出の品が増えていく(”だいじなもの"は仕様…

『悪い娘の悪戯』(2)マリオ・バルガス=リョサ

7/16 2章おわり。ちょうどp.100まで。 ほんと「悪い娘(ニーニャ・マラ)」だなぁ彼女は。次の章では物語をまた別の国に移してどう展開し、ニーニャ・マラはどんな形で主人公の前に姿を現してくれるのか楽しみで仕方ない。 エンタメ性抜群とは言っても結構政治…

『悪い娘の悪戯』(1)マリオ・バルガス=リョサ

7/15 読み始めた。~64ページまで 第1章 チリからやってきた少女たち 面白い!文章が淀みなくすいすい入ってくる。ディテールの描写のためにかなりカタカナの固有名詞が盛り込まれているのに読みにくくなく、流し読みでも構わないからとにかく先を読みたい!…

『孤児』フアン・ホセ・サエール

モルッカ諸島 インドネシア 赤道付近 オーストラリアの北 西へ向かって航海している?どこから出発したのか 老人が数十年前の体験談を語る……という形式には、「絶対主人公は大人になる前に死ぬぞ……それで語りの位相が次元の狭間へと転落するぞ…」と身構えて…

『スロー・ラーナー』トマス・ピンチョン

○イントロダクション ピンチョン本人の語りは初めて読んだけどやっぱり小説と同じノリで面白い。自虐がバンバン決まるし結局エモに傾いちゃうし。そんなところが好きよ 小説は作者の人生経験の結晶であり、それを無視していた若かりし頃の自分は馬鹿だった的…

『肉体の悪魔』ラディゲ

光文社古典新訳文庫で読んだ。小学校で女子にラブレターを出しただけでその両親に通報され校長に説教をくらうって厳しすぎない?この時代のフランスはそうだったの?それともこの学校がとりわけ厳格だったか、はたまたフィクションか…… p.22 わけのわからな…

「息吹」テッド・チャン

短編集『息吹』に収録されている表題作「息吹」のみ読んだ。 ○息吹 「僕がなぜSFを好きになれないか」という懸案について多くの洞察が得られたという点においてのみ、読んで良かったと思う。 僕が本を読むときには、大きく分けて2つのモードを半ば無意識に使…