2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『ヴェネツィアに死す』トーマス・マン

1章 p7-16 文が読みにくい!長いし硬いし周りくどいし…岩波だと訳はどうなんだろう。『トニオ・クレエゲル』のときはそんな読みにくい印象なかったような。だいぶ前で覚えてないけど。読み通せるか不安だ… 50代のストイックな作家アッシェンバッハが散歩中に…

「クチュクチュバーン」吉村萬壱

文春文庫『クチュクチュバーン』の表題作を読んだ。 うーん、ぶっとんだ小説とは聞いていたが微妙。 たしかに書かれている内容はかなり異常ではあるけど、理解の埒外ではなく、むしろ親切でとっつきやすい印象。 ちゃんと小説的に数名の登場人物を描写して再…

『めくるめく世界』レイナルド・アレナス

2019/11/23読了 最初の1章が人称を変えて3連続で続くところ、ここがハナっから最高だった。アレナスを読んでるって感じ。 p.50~100あたりまで。メキシコの港に幽閉され、出航してから少しダレてきた? 如何せん牢獄に入れられすぎじゃないですかね…作者自…

「象の消滅」「カンガルー通信」村上春樹

・象の消滅(『象の消滅』収録の同名の短篇)読了日:5/8読書会の課題本で読んだ。『風の歌を聴け』以来、数カ月ぶりの村上春樹。 ストーリーはシンプル、文章は相変わらず読み易く、これぞ村上春樹の短篇って感じ。 ちょっとした非現実っぽい出来事が起きて…

「パン屋再襲撃」村上春樹

短篇選集『象の消滅』(黄色い本)収録の短篇「パン屋再襲撃」を読んだ。 「パン屋襲撃」を読む前に読んでいいのかと思いながら読むうちに、実は「パン屋襲撃」なんて作品は存在しなかったのではないか、「パン屋再襲撃」という題名から1回目の襲撃も前に書…

『アサッテの人』諏訪哲史

読了日 2020/1/16 行方不明になった叔父は、突然「ポンパ」などの意味のない言葉を発する「アサッテの人」だった。 彼の残した日記や彼の亡き妻(朋子)の証言などをもとに「私」は『アサッテの人』という小説を書こうとするが、彼のアサッテ同様の、言語や…