2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「プールサイド小景」庄野潤三

庄野潤三『プールサイド小景・静物』新潮文庫 プールサイド小景・静物 (1965年) (新潮文庫) 作者:庄野 潤三 メディア: 文庫 こないだ大阪梅田から徒歩圏内の詩歌中心の古書店「葉ね文庫」の100円ラックで大量に買ったうちの1冊。「プールサイド小景」って名…

「失われた花嫁」フアン・カルロス・オネッティ(『別れ』収録)

hiddenstairs.hatenablog.com 前記事に引き続き、『別れ』に収録されたもう1つの短編「失われた花嫁」(1968)を読んだ。 「この恐ろしい地獄」で、そのレトリカルで難解な文章に驚き感動したが、この短編では文章の凄さというより「語り」が凄いと言ったほ…

「この恐ろしい地獄」フアン・カルロス・オネッティ(『別れ』収録)

水声社の〈フィクションのエルドラード〉から寺尾隆吉訳で出版されている、オネッティの『別れ』を最寄りの書店で衝動的に買った。ウルグアイを代表する作家のひとりらしい。初めて読む。 まずは、100ページ弱の表題作ではなく、併録されている20ページほど…

『ボディ・アーティスト』ドン・デリーロ

上岡伸雄 訳(ちくま文庫 )で読んだ。 初デリーロはこれと決めて昨年の11月に読み始めたが序盤で放置しており、ちょうど本作でオンライン読書会が開かれるということで数時間前に読み終えた。 付箋を貼った文を引用しながら読んでいる最中に思ったメモを記…