『魔女の隠れ里』はやみねかおる(1996)
次巻です。シリーズ第4作め
犯人が誰かは未だに覚えています
ネタバレ注意!!!!!!!!
2025/4/10〜12
3日間
4/10(木)
第Ⅰ部 消える足あとと幽霊のシュプール
竹藪児童消失事件のトリック覚えてた。『亡霊は夜歩く』から続いてこういう物理トリック多くない? まぁはやみねかおるは一般にこういう大掛かりな物理トリックを使いがちだけど。
教授の保護者→しつけ役→飼育係、の三つ子ボケほんと好き。教授がそれに不服そうなのも好き。
4/11(金) p.45〜
幽霊のシュプール事件もなつかし〜 両親が、息子兄弟の絆を見ていちばん嬉しがってるのほっこりする。
あ、三連休のスキー旅行は前半で終わるんだ。
休憩 羽衣母さんの華麗な一日
p.88
一太郎父さん、洗濯機にこだわりがあるにも関わらず、自分は一切洗濯せずに妻に丸投げなのひどくないすか? 自分でやらないなら全自動洗濯機を買ってやれよ…… 現代ならモラハラ夫と判定されてもおかしくないぞ。90年代の倫理観!
p.90
これが青い鳥文庫じゃなくてフランス書院文庫なら、羽衣母さんと教授が不倫しててもおかしくないなと思っちゃった。すみません。
4/12(土) p.90〜
食べ物を分けてもらう代わりに雑用を任される教授…… これって、「人妻」のヒモというか、使用人として生活しているってこと?
3人娘の趣味はどれも羽衣母さん譲りなの良い
一太郎父さんをめぐっての親友との三角関係!? 大学2年でプロポーズして結婚して出産!? 娘が中学生だけどまだ35, 6歳か。すげ〜 当時はそんなに珍しくなかったのか?
夢水の長編のなかに入っている息抜き的な短編どれも好きだなぁ。長編が本格派なのに対して短編は日常の謎寄りだし。
写真に映るときにジャンケンで負ける手をわざわざ出すの、嫌味のようにも思えるが……
第II部 魔女の隠れ里
あー後半部が表題作なんだ。
笙野って遠野モチーフ?
ほんとにはやみねかおるは館モノが好きだなぁ
田舎の館モノをシリーズ第4作でやるのは偶然にも『パスワード謎旅行』と同じだ。
第1部のスキー高原編は、この第二部の周到な前振りだったってことか。似たような田舎の館モノを連続させて1冊のまとまりを上げることと、一連の事件に思えるものが実は別々の背景を持つパターンの予習として。そして、真犯人をバレにくくするための仕掛けのため。
時空曲屋(ときまや)のトリックはいいとしても、夢の中で見ているのはなんなんだ。そこだけ幻想文学になっている。なのに内容はまた大仕掛けの物理トリックで…… マジで魔女事件とは無関係なのか? 思いついちゃったから無理やり夢の中に入れ込みました、みたいな。
魔女が夜空を歩くこと自体の不思議だけでなく、魔女がみんなの前で見せずに"ひとりで"空中歩行していた点に注目するの良い。
11体のマネキンが届いた時点で犯人がひとりに絞り込めるロジックがとても説得的でいいな。谷からひとり、赤い目をして帰ってきたのもそういう…… 死体の隠し場所ゲームの真相もなかなかいい。
ストーブの湯気にデジタル時計の光が映って幽霊に見えるトリックはズッコケる。
幕間の羽衣母さんの章も、「家族のいる日常の幸福」を描くことで、本作の主題を裏から補強するはたらきがあるのか〜なるほど。
かなり明確に殺意がある犯行ははやみね作品、少なくとも夢水シリーズには珍しいか。
えっ!? 深見さんが館に隠していた死体って……お姉さん? どゆこと? 深見さんが女装して、死んだ姉を模倣して話しかけていたのはわかるが。。
あと、20年前の3人の遺体はけっきょく何処にあったんだろう。谷に落として、それで? 川で流したのではないってことだよね。でも、谷に放置してたらとっくに見つかってるのでは? 警察の捜査が及ぶ前に回収したのか。
ええ…… 焼死て。自殺なのか。
そして誰もいなくなった。桜の木のオチまで含めて、幻想ホラーのようなハナシだった。
つぶやいたわたしの肩に、教授が大きな手をのせる。
「帰ろうよ、亜衣ちゃん。ぼくたちの町へ。」
ここで頭を撫でないところが信用できる夢水清志郎。
終幕
泣くこともおこることもさきにされてしまったわたしは、なにをしていいのかわからず、その場にすわりこんだ。 p.262
泣いちゃった。
おわり!!
いやはや…… シリーズ4作目にして、これで第一部完!といったところか。ちょうど一年が経って亜衣たちが中2に進級する。そして彼女たちにとって、教授がなくてはならない大切な存在となっている。
そういえば、そもそも教授の家が「館」なんだよな。洋館。館モノの事件はちっとも起こらない館だけど。
作者あとがき、当初は怪盗クイーンを犯人役で出そうとしていたってマジかよ。これがクイーン初出になる予定だったのか
